今日の香りの1ページ【レモン】~Today’s Essence~
1カ月1日1つの香り(精油)をご紹介。
今回は【レモン】です。
この記事は
stand.fm にて配信中の内容を文字におこしたものです。
音声でもぜひお楽しみください。
∗*∗*∗ レモン ∗*∗*∗
【レモン】の精油(エッセンシャルオイル)
ミカン科 / 果皮 / 圧搾法で抽出
〈主な産地〉イタリア・ブラジル・スペイン など
圧搾法は、先にご紹介したオレンジ・スイートと同じで、主に柑橘系植物の圧縮して搾るという抽出方法です。
昔から食品として使われているレモンですが、古代の人はレモンの皮を衣類の香りづけや
虫除けに使っていました。
〈香りの印象〉
甘酸っぱくて爽やかでフレッシュな香りです。
軽くて飛びやすいので、ブレンドする際は多めに配合します。また、目立ちにくいので
他のいろいろな香りとの相性も良いです。
〈主な成分〉
モノテルペン炭化水素類 / 脂肪族アルデヒド類
モノテルペン炭化水素類が約9割を占めます。
うっ滞除去、抗炎症、コーチゾン様作用、抗ウイルス作用などがあります。
モノテルペン炭化水素類の大半、d-リモネンという成分は、油汚れを落とすのに適しています。
また、消化器系、主に肝臓や腎臓への働きかけに優れています。
消化促進作用、そして血液流動作用などがあります。
ɤ-テルピネンという成分は、静脈強壮うっ滞除去作用があります。
これはむくみや静脈瘤を防止するのを得意としています。
このように、レモンの爽やかな香りと消化器系への作用により
車酔いやつわりを和らげるのに用いられたり、食欲や集中力アップ、リフレッシュや
感染症対策にも使われます。
皮膚塗布としては、冷えやむくみ、便秘やメタボリック症候群のケアとしても活躍しますし
ニキビやしみなどのスキンケアにも用いられます。
ただし、フロクマリン類という成分が含まれるため、光毒性があります。
これは、日光に当たることで炎症などの皮膚トラブルを起こすということです。
塗布した肌は、そのあと4~5時間は直射日光(紫外線)に当てないように注意しましょう。
ですので、皮膚塗布やスキンケアに使う場合は夜に行うようにしてください。
<参考文献>
川口三枝子 / すぐ使える アロマの化学 / BABジャパン / 2020年