今日の香りの1ページ【フランキンセンス】~Today’s Essence~
1カ月1日1つの香り(精油)をご紹介。
今回は【フランキンセンス】です。
この記事は
stand.fm にて配信中の内容を文字におこしたものです。
音声でもぜひお楽しみください。
∗*∗*∗ フランキンセンス ∗*∗*∗
【フランキンセンス】の精油(エッセンシャルオイル)
カンラン科 / 樹脂 / 水蒸気蒸留法で抽出
〈主な産地〉ソマリア・スペイン など
最近ちょっと耳にする機会が増えました。
蒸留する樹脂は、樹木の表面の皮を傷つけると滲み出る乳白色の樹液のことです。
この樹液は空気に触れると固まり、琥珀色の固体になります。
このフランキンセンスは、乳香ともいいます。
〈香りの印象〉
ほのかな華やかさも感じられ、落ち着いた香りです。
教会の葬儀などで、神と繋がる神聖な香りとされ
また、悪霊を追い払うためこのフランキンセンスのお香を焚いたりします。
よく、掃除をした後などにフランキンセンスを使うといいですよ、なんて話も耳にしますが
浄化とかそういった意味合いもあるのかもしれません。
〈主な成分〉
モノテルペン炭化水素類 / セスキテルペン炭化水素類
モノテルペン炭化水素類が、3/4くらいの割合を占めます。
うっ滞除去やコーチゾン様作用、抗炎症・抗菌・抗ウイルスなどです。
中でも、α-ピネンという成分は強壮作用があり、ストレス解消に用いられます。
α-フェランドレンという成分は、鎮咳作用(咳を鎮める作用)があります。
他に、セスキテルペン炭化水素類があります。
その中の、β-カリオフィレンという成分には、優れた鎮痛作用があります。
このように、フランキンセンスはその発祥や用いられ方からもおわかりのように
心を鎮めたり、瞑想や祈りの時に適しているとされています。
鬱のような状態や、精神的にストレスを感じたり落ち込んだ時に
気持ちを浄化して、前向きになろうとする際に使われることが多いです。
私もこの香りは、その時々の自分のココロやカラダの状態で香りの感じ方がまったく違うので
ひとつのバロメーターのような香りとして使っています。
<参考文献>
川口三枝子 / すぐ使える アロマの化学 / BABジャパン / 2020年