今日の香りの1ページ【ペパーミント】~Today’s Essence~
1カ月1日1つの香り(精油)をご紹介。
今回は【ペパーミント】です。
この記事は
stand.fm にて配信中の内容を文字におこしたものです。
音声でもぜひお楽しみください。
∗*∗*∗ ペパーミント ∗*∗*∗
【ペパーミント】の精油(エッセンシャルオイル)
シソ科 / 全草(根以外) / 水蒸気蒸留法で抽出
〈主な産地〉フランス・インド など
西洋ハッカとも呼ばれるペパーミントは、昔から消化器系の不調に使われてきた薬草です。
ちなみに、和ハッカと呼ばれているものは、アルベンシスミントのことです。
〈香りの印象〉
スッキリとした清涼感、爽快感があり、後味にほんのり甘さが残ります。
多くの人に好まれ非常に幅広い作用が期待できるので、様々な物に使われています。
食品や日用品、化粧品などですが禁忌事項があるため
注意して使わなくてはならない精油です。
〈主な成分〉
モノテルペンアルコール類 / ケトン類
モノテルペンアルコール類が約半分くらいの割合を占めています。
こちらは幅広い抗感染(抗菌・抗ウイルス・抗真菌など)
そして、免疫調整作用があります。
このモノテルペンアルコール類に含まれているメントールという成分は
鎮痛や冷却作用があります。
また、血管収縮作用があるため温めると酷くなる偏頭痛や、気圧の変化による気象病
などにも用いられます。
次に約3割を占めるのが、ケトン類です。
このケトン類に含まれるl‐メントンという成分ですが、胆汁分泌作用や脂肪溶解作用などがあります。
ですがこのl‐メントンという成分に、神経毒性があるといわれています。
このように、爽やかな香りのペパーミントはその香りを嗅ぐことで
クールダウンしたり、興奮や怒りを鎮めたりしてくれます。
鼻づまりや頭痛、ほてりや痒みを和らげたり、様々なシーンで活躍できる精油です。
一方で、血圧を上昇させる作用もあるため、高血圧の方は注意が必要です。
l‐メントンを多く含むため、小さなお子さんや妊産婦さん、高齢者(お年寄り)や
てんかんをお持ちの方などは、使用しないようにとなっています。
身近に感じられるものだからこそ、ご自分の体質や体調と向き合ってお使いいただけたらと思います。
<参考文献>
川口三枝子 / すぐ使える アロマの化学 / BABジャパン / 2020年