今日の香りの1ページ【ティートゥリー】~Today’s Essence~
1カ月1日1つの香り(精油)をご紹介。
今回は【ティートゥリー】です。
この記事は
stand.fm にて配信中の内容を文字におこしたものです。
音声でもぜひお楽しみください。
∗*∗*∗ ティートゥリー ∗*∗*∗
【ティートゥリー】の精油(エッセンシャルオイル)
フトモモ科 / 葉 / 水蒸気蒸留法で抽出
〈主な産地〉オーストラリア・南アフリカ・ザンビア など
オーストラリアでは原住民のアボリジニが、お茶として飲んでいたために
『ティー(お茶)の木(ツリー)』といわれるようになりました。
コロナ禍で耳にする機会も増えているかもしれませんね。
このティートゥリーは、古くから幅広く感染症の予防として用いられていて
第二次世界大戦中には、傷ついた兵士たちの治療に使用されていたといわれています。
〈香りの印象〉
とてもフレッシュで、ちょっとツーンとするさわかなスパイシーな
苦みも少し感じるような、リフレッシュできるような香りです。
〈主な成分〉
モノテルペンアルコール類 / モノテルペン炭化水素類
それぞれが、半々くらいに含まれています。
モノテルペンアルコール類は、抗菌・抗ウイルスなどの幅広い抗感染症
免疫調整作用などがあります。
特に、モノテルペンアルコール類に含まれている、テルピネン‐4-オールという成分は
副交感神経強壮作用というものがあります。
最近は、交感神経が優位になりっぱなしの方が多いので
こちらのティートゥリーの、副交感神経を働かせようという作用は
とても役に立つと思います。
モノテルペン炭化水素類は、滞りを流していくうっ滞除去
抗炎症・抗ウイルスなどにも用いられます。
中でも、コーチゾン様作用というものがあります。
こちらは、副腎皮質ホルモン様作用ともいわれます。
ストレスホルモンといわれる副腎皮質ホルモンは
ストレスを感じることで、それを緩和しようとして
カラダがストレスによって傷ついていくのを和らげる、防ぐ、修復しようとして
副腎から出るホルモンのこと。
コーチゾン様(副腎皮質ホルモン様)作用とは
そのホルモンに似たような作用があります、ということ。
ストレスによって、副腎皮質ホルモンがたくさん分泌されると疲れてしまう。
疲れを癒すためのホルモンがたくさん出ることによって、逆にカラダが疲れてしまう。
大量に副腎皮質ホルモンが分泌されていくと、免疫力が低下してしまうということもあります。
それを補うために、お使いになるのがとても良いです。
皮膚塗布によって、より実感できますので
ホホバオイルなどで希釈して皮膚塗布をして使っていくことをおすすめします。
あとは、皮膚ケアにも適していますので、ニキビ肌にも良いですが
敏感肌の方は、濃度を薄めにしてお使いになる方が良いでしょう。
最近は私も、マスクスプレーに入れて作って、感染症予防として使ったりしています。
このように、ティートゥリーは日常に欠かせない精油のひとつと
いえるのではないでしょうか。
<参考文献>
川口三枝子 / すぐ使える アロマの化学 / BABジャパン / 2020年